PREVAILING WIND卓越風を上手に取り入れる
土地の風を恵みとし
設計に取り入れる
土地の風が恵み
土地や季節により、風向きや風速は変わるものですが、家を建てる場所の風の傾向を十二分に知っておくことはたいへん重要です。その場所で、年間を通じ最もよく吹く風のことを『卓越風』といいます。同じ地域でも、山や川などの周辺環境によって卓越風は変わってきます。当然、夏と冬では向きが変わりますし、強弱も変化します。そんな中でも風の『最大平均値』を知り、設計に活かすことで暮らしが大きく変わることをご存知でしょうか。
『風通しのいい家の実現』は、この卓越風を知るところからはじまります。太陽の通り道を基に建物の配置を決めたら、窓の位置や大きさを設計します。その時、卓越風のデータを活用することで風通しが断然良くなります。『風の導き方』は『風の抜け』の計算なくしてできません。風は抜けるから入ってくるのです。さらに、入ってきた風をできれば、室内全体に行き渡らせたいものです。取り込んだ風が1階の全室を通り、2階に上がっていき循環して高窓を通して屋外に抜けていく…。設計次第で理想に近づけます。自然風が室内を対流する自然換気は、臭い対策にもなり清々しい住環境をもたらすほか、熱がこもりやすい建物上部、つまり屋根裏の空冷効果にもつながります。
夏目デザインでは、こうした考えのもと、それぞれの場所の卓越風データを集積、お客様と話し合いを行ないながら設計を積み上げていきます。